【F1】レッドブル通算100勝達成にちなんで、100勝達成チームの優勝推移とかを見てみよう

2023年6月。カナダGPでレッドブルのM.フェルスタッペンが勝利して、レッドブルコンストラクターとして通算100勝を達成しました。

2005年参戦以来355戦、約18年での達成です。

さて、このコンストラクターとして100勝達成というのはこれまで4チームしか達成していないのはご存じでしょうか?

F1の歴史で長きにわたり3強として君臨したフェラーリマクラーレン、ウィリアムズ。そして、直近10年でトップチームに躍進したメルセデスです。

今回はこれら5チームの100勝達成に至る推移などを書き連ねていこうかと思います。

1. 100勝到達順で見てみる

50勝以上達成コンストラクター勝利数推移

上にあるのは前述5チームと、かつて栄華を誇り1番に通算50勝を達成したロータスの優勝回数推移をグラフ化したものです。(ロータスは100勝達成ではないので今回は割愛します)

F1の歴史はフェラーリの歴史、ともいえるようにGP開始当初から存在するフェラーリが真っ先に勝利を挙げ、1970年代に後発のロータスと争いながら1974年にロータスから約1年遅れで50勝に到達します。

その後、低迷期を挟みつつも1990年にアラン・プロストによって100勝目を達成します。

参戦・初勝利順で言うと2番目にメルセデスが1954年に参戦を開始。初戦にファン・マヌエル・ファンジオが勝利を挙げるも、最初期の参戦はル・マンで大事故を起こした影響から1955年までのわずか2年で撤退。

その後、エンジンサプライヤーとしての期間を経て2009年に55年ぶりの復活。2012年に復活後初勝利を収めると、2014年から急伸。あっという間に2016年には50勝を達成。さらにその3年後には100勝に到達します。

参戦開始順では3番目のマクラーレンは1966年から参戦を開始し、初勝利は1968年、チーム創設者ブルース・マクラーレンによるものでした。

その後70年代後半に長い未勝利のトンネルに入るも81年に復活。86年にはアラン・プロストにより50勝に到達。その後、マクラーレン・ホンダの黄金時代に入り急激に勝利数を伸ばし、1993年にアイルトン・セナにより100勝を達成しました。

ウィリアムズは1975年に参戦を開始。一時期の休止を挟みクレイ・レガツォーニが1979年にチームに初勝利を捧げると、80年代後半に躍進をはじめ1991年にリカルド・パトレーゼにより50勝を達成。この頃ウィリアムズ・ルノーの黄金タッグが誕生したこともあり、急激に勝利数を伸ばしルノーとの黄金期の最終年である1997年に、ジャック・ヴィルヌーヴにより100勝目にたどり着きました。

レッドブルは前述のとおり2005年にジャガーを引き継ぎ参戦を開始。2009年にセバスチャン・ベッテルにより50勝に、そして2023年にマックス・フェルスタッペンの手で100勝を達成しました。

2. 初勝利、50勝、100勝達成をGP数順で見てみる

※注意:参戦GP数については若干の誤差がありますので、おおよその認識で見てもらえると助かります。申し訳ないです。

初勝利、50勝、100勝達成時期

次に、達成に要したGP数順で見てみましょう。

初勝利は断トツでメルセデス。次点のフェラーリで10戦目と黎明期参戦組が強いです。

50勝達成に要したGP数で見てみるとこちらもメルセデスが一つ抜けており133戦目で達成。次点にレッドブルが177戦で達成と2000年代躍進組が上位につけます。

100戦達成でもメルセデスが207戦で達成と、参戦レースのほぼ50%で勝利をし、100勝達成しているという驚異的な結果となりました。

次点はマクラーレンで282戦で達成。35%の勝率でした。

3. 勝利者内訳を見てみる

フェラーリ内訳

マクラーレン内訳

メルセデス内訳

ウィリアムズ内訳

レッドブル内訳

最後に、100勝達成時点での勝利ドライバーの内訳をみてみましょう。

フェラーリで100勝までの間に最多勝を挙げているのがニキ・ラウダです。
ですが、全体的に極端な偏りはなく多くのドライバーにより100勝を達成したことがわかります。

実際、計28名が100勝に関わっています。


対照的にメルセデスは100勝のうち62勝をハミルトンが挙げており、100勝に関わったドライバーも5人と一人の力がずば抜けています。

マクラーレン、ウィリアムズ、レッドブルは特に2人がずば抜けて勝利していたことがわかります。

マクラーレンはセナとプロスト、ウィリアムズはマンセルとヒルレッドブルはフェルスタッペンとベッテルというような感じです。

このグラフから、フェラーリは時間をかけてこつこつ勝ってきたこと、メルセデスはハミルトンの時代に圧倒的な強さを誇っていたこと、他3チームは少なくとも2つの黄金期があったことが推測されますね。


おわりに

というわけで、そういえば以前100勝達成チームのデータ作ってみるかな、と作ったものがあったのでレッドブル100勝に合わせて表やグラフに落として見てみました。

メルセデスの強さを理解してはいましたがまさか勝率ほぼ50%、それもハミルトンがほぼ稼いでるというのは驚きましたね。

そしてフェラーリミハエル・シューマッハ黄金期が印象も実績も強いですが、長い時間を通して地道に勝っている(もちろん低迷期はありますが)というのもわかりました。

今年はレッドブルが大躍進でここまで全勝ペースですがどこまでいけるのでしょうか?メルセデスのように100勝達成まで3年でひとっとび、…なんてうまくはいかないかもですが勝ち星を増やせるといいですね。

ウィリアムズにもそろそろ光が差すといいのですが…。