うんか月振りのお久しぶりです。
今回は「F1代打列伝」というかつてのF1速報の誌上にあったものを下敷きに、書いてみた感じです。
新型コロナウイルスの影響で代役ドライバーの出番が増えたように感じるが、そんな「代打」ドライバーの歴史を少し追ってみよう。
今回は以前F1速報2005年サンマリノGP号で取り上げられた「代打列伝」以降
つまり2005年~2021年までの代打の記録とおおよその背景などを見ていこう。
◆代打の定義
その前に、F1における「代打」の定義とは
前述の「代打列伝」では広義の代打、つまり
・代わりに出場し、正ドライバーが戻ったら引っ込む
・代打がそのまま守備位置につく
など、シーズン中に何かしらの理由でドライバー交代のあったもの全てを指すことにしている。
◆2005年以降年4人以上の起用は7シーズン
同誌面で、一覧表として掲載があるのは
「シーズン起用ドライバー4名以上のチーム」であるので
まずはそれに従って表を作成する。
すると、該当は7シーズンとなる。
内訳を見ると、やはりというか中堅~下位チームが占めているが
05年のモントーヤ負傷に伴う代打劇や、09年マッサ負傷に伴う代打劇のように
当初予定していた代打が起用できないまたは活躍が見込めないことによりさらに代打を起用するという形で上位チームも4人起用することになったパターンもある。
契約問題関連で言えばやはりスパイカーやHRT、ケータハムといったところだろう。
面白い点を挙げれば、山本左近については参戦したチーム全てがこの代打参戦に該当し、しかも「4名以上起用」チームである点だ。
◆代打起用無しのシーズンは2005年以降では2シーズン
次に、幅を広げ「年3人以上起用」、つまり当初のエントリー以外が起用された場合の表。
代打起用の無いシーズンは08年と18年の2シーズンのみで、それ以外は何かしらの代打起用が発生している。
代打発生率の多いチームを見てみると、6シーズンで3人以上起用したザウバー(BMWザウバー、アルファロメオ含む)が最多である。
マクラーレンやルノーは負傷欠場や出場停止に伴う代走が主だが、トロ・ロッソの場合は兄弟チームたるレッドブルの意向が大きく、レッドブルとのドライバー交代が主な理由だ。
◆代走で光ったドライバーは?
2005-2021年の代走で光ったドライバーはいたのだろうか?
過去を遡れば、ミハエル・シューマッハーの負傷によりフェラーリで99年に代走したサロが2度表彰台(実質優勝だが、チームメイトのタイトル争いをサポートするために勝利を譲った)、
90年にナニーニの負傷で日本GP代走、2位を獲たモレノが有名だが。
モントーヤの代走で06年ハンガリー2位のデ・ラ・ロサや05年サンマリノ3位のヴルツが目に見える結果としては最たるものだろう。
近年では20年サヒールでハミルトンの代走としてチャンピオンチーム・メルセデスをドライブしたラッセルがで予選2位、首位走行、ファステストを記録(チームのミスで結果は9位)や
同年に3戦代走したヒュルケンベルグが70周年GPで予選3位(決勝7位)というものがある。
面白いものでは07年ヨーロッパでヴィンケルホックがフォーメーションラップ中降り出した雨にチームがすぐさま反応し、ピットにいれレインタイヤに変えたことにより
その後の豪雨に順応することが出来、テールエンダーのスパイカーがラップリーダーを達成するというミラクルも起こしている。
◆終わりに
さて、このテーマを取り上げた理由はコロナ禍における代打の増加と書いたがもう一つ。
ロシアの動きからシートに何かしら動きがある可能性を考えて、思いついた企画でもある。
もしかしたら、マゼピンが途中で降ろされるor一時出走できなくなる…となった場合、ということで振返ってみた次第である。
ともあれ、無事開幕し新たな歴史が刻まれればいいな、と思うのでした。