【F1】供給エンジンメーカーの遍歴まとめ(1950-2021)

 この間、SUPER GTの参戦チーム遍歴まとめを作りましたが、今回はF1です。

 

……とはいってもチーム遍歴ではなく「供給エンジンメーカー」のものにしました。

 

(ちょっとは楽なので)

 

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 ▼こちらPDFです。

 

色々と判断に困る個所もありました。

 

例えばホンダと無限ホンダとか、ペトロナスなどのバッジネーム系のエンジンとか。

今回は以下のくくりでまとめています。

 

1. 供給元が撤退等しており、そのエンジン契約を買い取った企業または開発の引継ぎを委託された企業より供給された場合は掲載。

例)メガトロン(BMW)、無限ホンダ(ホンダ)、スーパーテック等(ルノー

 

2. 供給元が並行して参戦を続け、型落ちエンジンをチューンしバッジネームをつけたものについては非記載

例)ペトロナス、エイサー(フェラーリ)、フォンドメタル、ヨーロピアン(フォード)

 

それでは個人的に気になった点をまとめてみました。

 

■供給年数ランキング

 

1位 フェラーリ 72年
2位 フォード(コスワース) 48年
3位 ルノー 40年 (スーパーテック時代を含めると43年)
4位 ホンダ 31年 (無限ホンダを含めると38年)
5位 メルセデス 30年
6位 BRM 23年
7位 BMW 21年
8位 Alfa-Romeo 20年
9位 マセラティ 19年
10位 クライマックス 13年
10位 ポルシェ(TAG含む)13年

 

F1の歴史と共にあるフェラーリはもちろん1位。2位にはキットカー時代やバブル期のチームをはじめ、2010年の新規参戦チームなど多くのプライベーターへも供給をしたフォード(コスワース)が48年で続きます。

 

3位はルノーで40年。1977年からターボエンジンの先駆者として参戦を開始後、2度のルノー本体の経営不振による撤退を挟みながらもウィリアムズやレッドブルと共闘して黄金期を作り上げ、ルノーワークスとしても05-06年にチャンピオンに輝きました。

 

4位はホンダで31年。1964年にオールホンダでF1に挑戦したのを皮切りに経営不振などの理由で3度の休止・撤退をしながらも、83-92年にはウィリアムズ、ロータスマクラーレンといった名門チームと共に優勝争いの常連となり、現在ではレッドブルと共にタイトル争いをしています。

 

5位はメルセデスで30年です。1930年代にGPへの参戦はあったものの、F1世界選手権としては1954年から2シーズンの参戦が最初。そこから約40年のブランクを経てザウバーに供給する形でF1へ復帰を果たします。90年代後半には提携先をマクラーレンへ変え、タイトル争いの常連へ。2010年にはワークスチームも持ち、常勝軍団となりました。

 

6位以降は選手権黎明期に供給していたメーカーが目立ちますね。

 

■最多メーカー/最少メーカーはいつ?

 

F1のグリッドに一番多くのメーカーのエンジンが並んでいたのは、また反対はいつ、そしていくつのメーカーだったのでしょうか。

 

年間で最も多くエンジンメーカーが存在したのは1952年で12メーカーです。

 

逆に年間で最も少なかったのは
・1974年(フェラーリ、フォード、BRM)
・2014年(フェラーリメルセデスルノー
の3メーカーでした。

 

さて、もっと注意深く見れば他にも面白いことが見えてくるかもしれませんね。

 

気になる点、というか「完全新規エンジンメーカーはトヨタが最後(2002-2009年)」なんですよね。

 

F1の歴史上10年に1度は完全新規のブランドが参戦を果たしていたのですが、トヨタの2002年以降20年近くどのメーカーもF1への挑戦をしようとしませんでした。

 

純粋に過去にそれだけ多くのブランドが参戦したからこれから参戦するブランドが無い可能性もありますが、F1のエンジンを作る壁がこの20年で高くなったと考えるのが自然な気がしますね。