【SUPER GT】300クラスでどのメーカーが強いのか!?

  さて、先日SUPER GT 500クラスで最多勝のメーカーはどこか?という記事を作りましたが。

 

ksk-kagami.hatenablog.com

 

今回は300クラスでどこが強いのか、見てみようと思います。

 

 

最多勝メーカーはやっぱりあのメーカー

 

早速ですが、下の円グラフを見てもらいましょう。

 

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GT300クラスメーカー別優勝回数グラフ

 500クラスに比べバラエティ豊富な300クラスですので、優勝経験のあるメーカーだけでも18メーカー存在します。

 

1位はトヨタ/レクサスで、トータルで53勝をあげています。2位には日産が入り36勝。3位はポルシェで30勝、4位はBMWで18勝、5位にマツダで13勝となっています。

 

5位以下ですと2020年も優勝を重ねているメルセデスやスバルがそれぞれ10勝で6位。2020年は日産GT-R NISMO GT3で参戦しているゲイナーが勝利数を重ねたフェラーリと、過去にCR-Z、現在はNSX GT3で勝利を重ねるホンダが9勝で8位。

 

ガライヤのASLが7勝で10位、デビューレースでパーフェクトウィンを達成したヴィーマックが6勝で11位。12位は2012年にはタイトル争いもしたアストンマーティンと、紫電を走らせていたムーンクラフトが4勝。

 

14位でアウディランボルギーニで3勝。ロータス、ヴァイパー、マクラーレンが1勝ずつとなっています。

 

最多勝上位5メーカーの歴史をザックリ遡ります!

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上位5メーカー折れ線図
  1. トヨタ/レクサス 53勝

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2020年開幕戦で勝利した埼玉トヨペットGB GR Supra GT

2位以下を突き放し現在最多勝を誇るトヨタ/レクサスは、上位5メーカーの中では最後発で、初勝利は1997年第3戦仙台。そこから2年の間につちやエンジニアリングがMR-2で11勝まで勝利数を伸ばします。1999年にはRPバンドウがセリカで勝利し、2000年にはMR-SがSuper AUTOBACS Racing Team with A'PEXの手で初勝利を飾ります。MR-Sはその後2008年までの間に計13勝、タイトルは3度獲得するに至ります。

 

MR-Sと並行してセリカ(ST205/ZZT231)やカローラプリウス、さらにマザーシャシーの86でもトヨタ車両としての優勝回数を積み上げ(86はタイトルも獲得)、2020年には埼玉トヨペットによるスープラでも勝利をします。

 

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2019年ランキング2位のK-tunes RC F GT3

 今回トヨタと同じカウントとさせてもらいましたレクサスですが2008年にRPバンドウの手によってIS350で勝利を飾り、翌年には勢いをそのままにタイトルを奪取。現在はRC Fがタイトル争いにも絡む活躍で勝利を重ねています。

 

トヨタの勝利数の多さの源はやはり使用車種とチーム数の多さでしょう。勝利した車種だけで10車種(セリカは型違い含む)に上ります。2020年現在でもトヨタとしてはスープラ、86。レクサスとしてRC Fが参戦をしておりどの車も優勝を争えるレベルであるのでこれからも勝利数を伸ばしていくでしょう。

 

  1. 日産 36勝

 

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2020年2勝を挙げているリアライズ 日産自動車大学校 GT-R

JGTCとしての初年度から500、300クラスとも参戦を続けている日産は1994年の第3戦富士でR31型スカイラインが300クラス初勝利となり、翌年にはさらに2勝を積み上げながらチャンピオンを獲得します。

 

その後97年にはRS-R レーシングチーム with BANDOHがS14シルビアで1勝しタイトルを獲得。99~02年にはNISMO、DAISHIN、ハセミスポーツによってS15が8勝(タイトル1回)。2005~10年にはMOLAやハセミスポーツがZで9勝(タイトル3回)。2012年からはGT-R NISMO GT3がGAINER、NDDP、コンドーレーシングの手により15勝(タイトル1回)して計36勝をあげます。

 

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2010年にタイトルを獲得したHASEMI SPORT TOMICA Z

日産車両については優勝した全ての車種がチャンピオンを経験することが出来ているのがすごいところです。

 

  1. ポルシェ 30勝

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HOPPY Porscheは2020年唯一のポルシェだ

ポルシェはJGTCの初レースである1994年開幕戦富士でKEGANI RACINGが勝利し、第2戦仙台で早くも2勝目を挙げるとその年のタイトルも獲得します。その後は3度のタイトルを獲得するTEAM TAISANやHANKOOK KTRをはじめ、コブラレーシングや910レーシングが2012年までに30勝をあげます。

 

しかし2013年以降は勝利がない状態が続いています。そんな状態でも勝利数3位というのはいかに創成期~2000年代に強かったのかを証明していますね。

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SUPER GTにおけるポルシェの最後の表彰台は2018年開幕戦。

D'station Porscheが2位を記録している

 

  1. BMW 18勝

 

SUPER GTにおいてBMWといえば初音ミクGSRがタイトルを獲得したZ4や、ARTAが使用し、2020年もStudieが走らせるM6 GT3のイメージが強いが、JGTC創成期の94~96年にかけて牧口エンジニアリングがM3で3勝を挙げています。

 

しかし、それからBMWを使用して参戦するチームは散発的に登場するに留まり、勝利することもありませんでした。

 

そして2011年に初音ミクZ4によって久々にBMW車の優勝回数が更新され、その後にARTAがM6で勝利を重ね、BMW車としては2018年までに計18勝を挙げるに至りました。

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2018年にはARTAにより最終戦までタイトルを争った

 

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2020年はStudie BMW M6が唯一のBMW車として参戦している

 

  1. マツダ 13勝

 

マツダも1994年のJGTC初年度に勝利を挙げていたメーカーの一つです。その初勝利はRX-7FC3S)によるものでした。

 

翌年以降のマツダの勝利は全てRE雨宮レーシングのRX-7FD3S)によるもので2010年までに計12勝、2006年には悲願のタイトルも獲得しています。

 

2010年いっぱいでのRE雨宮の参戦終了以降マツダ車によるGT参戦自体がなく、その中で勝利数5位に留まっているのはRE雨宮がいかにGTに勝つためにRX-7を開発し、努力を積み重ねたかがわかりますね。

 

マツダは著者撮影の写真が無いため画像なし。

 

終わりに

 

 というわけで、結果としてはトヨタ/レクサスが最多ということでした。

 純粋に優勝数のみで算出しましたので、ウェイトハンデやJAF-GTやFIA-GT、かつて存在した紫電などのほぼプロトタイプとの確執等は一切含んでいませんが細かく見てみるといろいろな発見がありますね。

 

最後に優勝データだけのまとめを掲載しますのでよろしければ(間違いはあるかもしれませんが…)  

 

※写真は全て著者撮影

2018.19:菅生、富士 2020:鈴鹿