グラフで読むF1~コンストラクターズタイトル編~

 

約ひと月ぶりのお久しぶりです。鏡です。

F1はオーストリア、イギリスととても素晴らしいレースが展開されましたね。

今年もメルセデスが強いのは変わりませんが、バトルがしっかり展開されているのは見ていてワクワクしますね。

さて、今回のブログのテーマは
「グラフで見るF1」
ということで、主要コンストラクターの年間順位をグラフにしてみました。

今回「主要コンストラクター」に選んだのは8チーム


フェラーリ
・ウィリアムズ
マクラーレン
ロータス
レッドブル
メルセデス
ルノー
・レーシングポイント

また、下記チームは前身チームの成績も含めて掲載しています。
レッドブル(スチュアート⇒ジャガー
メルセデスティレル⇒BAR⇒ブラウンGP
ルノーベネトンルノーロータス
・レーシングポイント(ジョーダン⇒ミッドランド⇒スパイカー⇒フォースインディア)

ということで、下記折れ線グラフ。

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コンストラクターズランキング


ザックリと私が注目した点をまとめて書きます。

■ここ50年の間にタイトルを獲得しているのは実質7チームしかいない!

F1の歴史も1000GPを超え、多くのチームが参戦してきました。
ですが、ここ50年でコンストラクターズタイトルを獲得したのは実質7チームしか有りません。
「実質」というのは前身チームでタイトルを獲っているパターンもある為ですが。
といっても、メルセデスティレル1回、ブラウン1回)とルノーベネトン1回)だけなんですね。
つまり、この7チームがF1の歴史の大半を回してきた、といってもいいのではないでしょうか。
そしてそのうちロータスを除く6チームが現在も参戦しているんですね。

■90年代から3連覇以上するチームが増加!

今回のグラフでは60年代後半からデータを取りましたが、90年代前半、つまりマクラーレン・ホンダの黄金期を境に3連覇以上するチームが増えているように見えます。
例えば10年ごとに区切ってみると

  • 70~79年:2連覇×1、3連覇×1
  • 80~89年:2連覇×4
  • 90~99年:2連覇×1、3連覇×1、4連覇×1(88年から継続)
  • 00~09年:2連覇×2、6連覇×1(99年から継続)
  • 10~19年:4連覇×1、5連覇×1

以上のように、90年代を境に一つのチームが3年以上タイトルを獲得することが確実に増えています。

ちなみに、今年メルセデスがタイトルを獲得した場合、レッドブルの4年間を含め、直近10年間で2チームがタイトルを分け合う珍しい10年になります。
これは前例で言えば99~08年までの10年間フェラーリルノーが獲得して以来で

さらに、メルセデスの前身チームブラウンGPのタイトルを含めれば11年間2チームによって首位を独占したこととなり、
これは84~94年にマクラーレンとウィリアムズがタイトルを分け合って以来のことになります。

■やたら乱高下するウィリアムズの成績

この50年でタイトルを分け合ってきた7チームですが、フェラーリマクラーレンのようにどんなに悪くても上位に残っているというパターン
(ここ数年でマクラーレンは下位チームへ転落する時代になっていますが…)か、
中堅時代と覇権時代がそれなりに長い期間続くパターンが多いように見えます。

が、ウィリアムズはそのどちらにもならないことが多いです。
まずは、順位が急上昇することが多い

  • 78年9位→79年2位(グランドエフェクトカー導入)
  • 88年7位→89年2位(ジャッドからルノーエンジンへ)
  • 13年9位→14年3位(ルノーからメルセデスPUへ)

特筆すべき急上昇はこのあたり。
そして、逆に転落の勢いもものすごい。

  • 87年にタイトルを獲り、翌年は7位に転落
    (ホンダターボからジャッドNAへ)
  • 97年にタイトルを獲り、2年後には5位に転落
    ルノーワークスからカスタマー「メカクローム、スーパーテック」へ)
  • 03年に2位だったのが、3年後には8位に転落
    (空力の失敗とBMWワークスとの離別)
  • 15年に3位だったのが、3年後には10位に転落
    (空力の失敗?)

…ウィリアムズはよくもまぁ長く生き残ったなぁという気がしてしまいますね。

■ハミルトンの移籍のタイミングの絶妙さ

今や敵なしのルイス・ハミルトンですが、メルセデスに移籍を表明した当時はいろいろと言われていましたね。
ただ、これもグラフにしてみると面白いんです。

マクラーレンを離脱した12年は、低迷期の始まりの時期。
対照的にメルセデスは翌年から飛躍していきます。

もちろん、ハミルトンの貢献の結果ということもあるとは思いますが
モータースポーツはチームスポーツなのでそれがすべてといえないのも事実。

ハミルトンは見事なタイミングで移籍したといえますね。

 

◇まとめ

ザックリ、グラフにして気になった点は以上です。
グラフにしてみると、わかりやすく見えてくるので面白いですね。

では、またいつか!


・おまけ

なぜ、レーシングポイントを含めているのか?ということについては
ここ数10年の間で定期的に上位に顔を出すチームなので、気になってグラフに起こしてみました。

ジョーダン後期からチーム流転時代は低迷していますが、コンスト3位1回(ジョーダン時代)4位2回(フォースインディア時代)というのはそうそう出来るものではないですね。
去年から資金難による低迷に陥っていますが、ちゃっかり表彰台に顔を出す強さが戻ってくることを期待しています!